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時を超え、美を生む「構図」とは何か

布施(2012)は、絵画でもっとも重要であり、絵画に欠かせないのが「構図」だという。例えば、ピカソは子供のように描いたが、子供はピカソのようには描けない。その決定的な違いが「構図」である。布施は、構図に美の秘密が隠されているという。ではいったい…

相場はホリゾンタルとバーティカルの組み合わせである

若林(2012)は、一般的に経済の動き、相場の動きはホリゾンタル(水平)とバーティカル(垂直)の組み合わせだと主張する。例えば、その1例として、テクニカル分析の用語でもある「アイランド・リバース」という言葉を紹介している。これは、相場がある日、…

ダイナミックな「流れ」としての生命

福岡(2007)は、生命を「自己複製するシステム」であると定義したうえでそれに疑問を呈し、「生命とは動的平衡にある流れである」という考え方を展開する。これは、私たち生命体の身体はプラモデルのような静的なパーツから成り立っている分子機械ではなく、…

宇宙の意志にあった生き方

稲盛(2012)は、宇宙にはあらゆるものを生成発展させる摂理があり、それにかなった考え方や生き方をすれば、必ずうまくいくという説を唱える。 宇宙は一瞬たりとも現状のまま留まることなく、山川草木すべてが生成発展を続けている。素粒子は素粒子であってい…

運をコントロールする

澤田(2012)は、人生の90%以上は運に左右されているいってもよいくらいで、運はとても重要な要素であるとする。そして、運は自分ではどうしようもないことであり、天に任せるしかないと思いがちであるが、天が運んでくる運(天運)と同時に自分で運ぶ運が存在…

将来を洞察する方法

矢部(2007)は、目の前に生起する現実の中には、目をこらさないと見逃してしまう小さなシグナルが埋め込まれており、それを読むことが将来を洞察するのに決定的に重要だと説く。シグナルを感受するには研ぎ澄まされた五感(小さな感覚)が必要だというのであ…

構想力を鍛える方法

谷川(2007)によれば、「構想力」とは「先をイメージし、見通す力」である。明確な将来像をイメージし、そこに至るまでの最善の道筋をつける。あるいは、現状を正確に把握したうえで、起こるであろうことを読み、将来どうなるかを予測する。これらを連動させ…

ミスがミスを呼ぶメカニズム

ミスがミスを呼ぶ状況、あるいは大きな流れに呑み込まれ、悪循環に陥るという状況はよくある。これに関し、羽生(2010)は、ツキや運というのは、個人のレベルだけでなく、組織、団体、国のレベル、時代のレベルでも存在し、たくさんの要素があるからこそ、一…

「直感」「読み」「大局観」を言葉で説明する

羽生(2010)は、一手一手が決断の連続でもある将棋の対局のなかでどのように考え、どのように物事をとらえているか、そして次の一手をいかに決断しているかについて、「直感」「読み」「大局観」の3つを駆使し、これらを組み合わせながら次の手を考えている…

ツキの流れとの付き合い方

羽生(2011)は、「ツキには多くの人々を魅了し、揺さぶり、惹きつける普遍的な要素がある」という。それを「魔力」と表現する人もいるだろうと述べる。だから、ツキについて考えたり、関わったり、試してみたりすることは、とても楽しく面白いことなのだとい…

走ってみよう 時間の流れ方が変わるから

吉田(2012)は、海外に行くと不思議なほど時間がゆったりと流れているのに気づくという。旅行や出張で、ぶらりと知らない道を走ってみると、なおさら、その豊かな時間を味わえる。それに対して、日本では時間の流れ方が性急で、落ち着きがなく、常にせき立て…

創造的適応とは何か

石井(2010)は、長年マーケティングの研究をしていていつもそこに戻ってしまう言葉として「創造的適応(creative adaptation)を挙げている。創造は状況を作り出す活動だが、適応は状況に合わせて自らを変身させる行動であり、一見矛盾しているが、マーケティン…

流れのイメージを用いた記述

モーニング編集部・朝日新聞社(編)(2011)では、自分の人生を見つめなおすというテーマで著名人のコメントが記載されている。そこには以下のような流れのイメージを用いた記述も見られる。 勢いという意味では、若いころのようにはいきません。上昇するピー…

英語を鍛える

羽田(2011)は、地球市民のための世界史を記述する言語について、英語の問題を取り上げ、「英語を鍛える」という視点を提供している。これは世界史に限らず、その他の学問における記述にも共通する要素を含んでいると考えられる。 羽田によれば、世界中のすべ…

運の正体

藤田(2011)は、運と思われている事柄の大半が運ではないと指摘する。「運が良い」と思われている人の多くは、泥臭い努力を積み重ねて周りから運が良いと思われる状況を築いているという。成功の裏には努力の積み重ねが存在するため「運の良し悪し=努力の結…

インドの思想

榊原(編著)(2011)によれば、インドでは、列車が定刻通りに来れば奇跡だと言われるほどだが、インド人の時間感覚の背景には、伝統的なインドの時間の概念があるという。 それは、時間は循環するものだという考え方である。これは、ヒンドゥーイズム(仏教…

全体の流れをこちらに向ける法

見城・藤田(2011)は、ローマ人が徹底して道路を整備したのは辺境にすみやかに派兵するためであり、人間関係でも、多方面に円滑なルートを作れば、ローマ帝国のような安泰を築けるという。 それに関連して、見城は、文学、政治、音楽、スポーツ・・・どんな分…

未来を読むための3つのポイント

佐々木(2011)は、未来学者のポール・サフォーが、未来を予測するにあたって念頭に置くべき3つの要素があると言っていると紹介している。 1つ目のポイントは、「コンシステンシー(不変性、恒常性)」である。過去から今に至るまで変わらないものはなにかに注…

チャンスや運をつかむ方法

シーリグ(2010)は、スタンフォード大学で起業家精神を教える立場から、チャンスや運をつかむにはどう行動すればよいかを具体的な事例とともに紹介している。まず彼女が強調するのは、身の回りにチャンスは無限にあるということである。周りを見渡せば、解決…

過程(process)こそ実在(reality)である

ホワイトヘッドは、過程こそ実在であるという考えに基づく世界観を展開している。「過程こそ実在」ということは、この世にいわゆる「もの」はなく、すべてが「こと」であるということも示唆している。「こと」が絶え間なく生々流転する世界観といえるだろう…

人生は川の流れにように

作詞家の秋元康氏の代表作の1つが、美空ひばりの「川の流れのように」である。このタイトル、この詞は、秋元氏自身の人生観も反映しているのではないかと思われる。 「川の流れのように」はニューヨークで書かれたのだが、秋元氏がニューヨーク滞在中、望郷…

逆風時の対処法

冨山(2011)は、人生では自分ひとりで自らの成功を制御するには、あまりにも外部要因が大きすぎるとし、むしろ、いろいろな要素がどうしてもかみ合わない時代、いろいろな事柄がすべて自分にとって逆風となる方向に作用する時期はあるものだという。 人はえて…

直観力を鍛えて運を味方にする

中山(2010)は、「運」というのは半分は偶然であり、半分はその人の責任だという。そして、偶然性の存在を認識しつつも、「自己責任」においてできるだけ運を味方につけるには、「直観力」をつけることが重要であることを示唆する。 では直観力とは何か。中山…

川の流れのように

吉田(2003)は、時間を自分の意志でコントロールしようとする意識を持たない限り、時間にただ流されるばかりの生活となりかねないという。たった一度の人生を時間の流れに身をゆだねる穏やかなだけで終わらせたくない人にとっては時間攻略は重要だと説く。 私…

大河悠流、大樹深根

野村(1999)は、人間の一生はよく川の流れにたとえられるという。山間の一滴の湧き水がせせらぎとなり、沢や、谷川や、渓谷を造りながらやがて平地に出る。やがて大河となって田畑や町をうるおし、大海に出て生涯を終える。 人生と同じように、川の流れそのも…

鈴木敏文氏の発想の視点

勝見(2006)は、セブンイレブンのトップとして経営の舵取りを続けた鈴木敏文氏の経営の発想や考え方を分析し、以下のような5つのパターンの発想法に分類している。 時間軸で変化の流れを大きく捉える視点 世の中の短期的な過剰反応などに付和雷同することな…

偶然を上首尾に利用し起業を軌道に乗せる

田尾(2003)は、起業家の分析において、偶然や流れに言及している。起業はゼロからのスタートであり、限りある蓄えを頼りに始めるが、これを急速に増やさねばならない時期があるという。組織の成長は、必ずJ字型かS字型のカーブを描くとされ、モタモタの時期…

ソシュールの偉業

難波江・内田(2004)は、現代思想にアクセスする出発点として、ソシュールを挙げている。なぜならソシュールは、すべての思想のもとになる言語そのものについて深く考え、コトバの見方をコペルニクス的に転回し「現実」の意味をひっくり返してしまったからで…

戦略はストーリーである

楠木(2010)は、優れた戦略は、流れと動きを持ったストーリーであるという。優れた戦略は、その戦略を構成するさまざまな打ち手がストーリーとして自然につながり、全体としてゴールに向かって動いて行くイメージが動画のように見えてくる。全体の動きと流れ…

必然の発想から偶然の発想へ

嶋口ほか(2008)において、現代におけるパラダイムシフトの中身は「必然の発想から偶然の発想へ」となると説いている。つまり、今の時代は、必然ではなく「偶有性」「偶発性」すなわち「偶然」に多くを期待すべき時代なのだという。 そのために、人と人との出…