2015-01-01から1年間の記事一覧

ビジネススクール系リソース・リスト

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なぜ日本の経営学研究は事例研究が中心なのか

従来の日本の経営学研究では、丹念に企業事例を観察し、そこから得られる発見、洞察、実践的含意を重視する傾向があったと思われる。これは、米国を中心とする研究、定量的、定性的を問わず、どちらかといえば法則定立的な研究とは性質が異なっている。なぜ…

リジェクト(掲載不可)に落胆しない。

精魂込めて作成した投稿論文が、投稿先ジャーナルからリジェクト(掲載不可)となれば、打ちひしがれる思いになることであろう。精神的に落ち込んで、立ち直れないと思うかもしれないし、この論文にはもう未来がないと暗澹たる思いに沈むかもしれない。多大…

2項分布、正規分布、カイ2乗分布、t分布、F分布の密接な関係

推測統計学における検定に絡むものとして、さまざまな確率分布が登場する。その例を挙げれば、2項分布、正規分布、カイ2乗分布、t分布、F分布がある。これらの分布は、異なる検定で用いられるため、それぞれ独立したものであると思われがちであるが、数学的…

易を学ぶ理由

安岡(2008)によれば、易は「人間科学」「人生科学」である。易は決して、人間の予定された宿命を判断するものではない。むしろ、易は「変わる」ということであるから、宇宙の創造変化に則して普遍の法則をたずね、その法則に基づいて、自己・環境をいかに変…

易学の基本概念

安岡(2008)は、易を学ぶ心構えとして、小なる自我にとらわれず、眼を大きく開いて(活眼を開いて)この大宇宙、造化のはたらきに心を傾け、達観することが大切だと説く。言い換えれば、偉大な「天」というものに眼を向けるということである。ここでいう「天…

編集委員・査読者への手紙の書き方

査読雑誌に投稿し、改訂および再投稿の判断が下されたとしよう。これは、掲載不可にならなかったということだから、首の皮一枚つながった(ゆえに脈有り)ことであり、全力を尽くして掲載決定にまで持っていきたいところである。 そこで、一所懸命に論文の改…

回帰分析の直感的理解

回帰分析(単回帰分析)は、説明変数をX、予測変数をYとするならば、横軸X、縦軸Yのグラフ(散布図)に示された実際のデータから、XとYの関係をあらわす、もっとも適切な「近似直線」を見つけだすというイメージである。 この「近似直線」を見つけ出す…

経営学は実践に役立つのか

経営学を学ぶことによって、良い経営ができるようになるのか。これは世間でも何度となく繰り返される質問である。経営学は実践の役に立つのか、あるいは、どのように学べば役に立つのか。今回はこの問いを、スキー(もしくはスノーボード)にうまく乗れるよ…

論文で交互作用を扱うときの心得

組織行動論や人的資源管理論の分野で非常に多くの論文が、交互作用を扱う。交互作用は、通常は調整効果を示すもので、XがYに与える影響を、Wが調整する、とうい類のものである。つまり、X(独立変数)が、Y(従属変数)に与える影響が、W(調整変数)の値によ…

研究分野の成熟とレッドオーシャン化

研究の世界にも、ブルーオーシャンとレッドオーシャンがある。ブルーオーシャンは、研究者から見てライバルが少なく、分野を牽引する第一人者や先頭集団に入れる可能性が高い領域。レッドオーシャンは、研究者同士で「血みどろの戦い」を強いられ、求められ…

自然科学と社会科学・人文科学の違い

自然科学は、厳密にいうと違うかもしれないが大雑把に言ってしまえば、人間の活動の影響をうけない、あるいはそれとは独立して存在する自然法則を追究する分野だといえる。ある意味、「神」の視点から自然法則を研究するもので、人間がいようがいまいが、変…

自然科学と社会科学との決定的な違い

社会科学の中でも、自然科学の方法論を積極的に取り入れようとしている分野がある。例えば、経済学である。自然科学的方法論を取り入れれば取り入れるほど、内容が数学的となり、数学的な要素で記述される理論や法則が重視される。このように構築された理論…

日本人の歴史観

佐伯(2014)は、日本の歴史観というものは、「おのずと物事が流れて変わっていく」というものだと論じる。歴史を動かすものは別に人間の理性でもなく、「神」の意図でもなく、ほとんど偶然と呼ぶものだが、それぞれの出来事や勝敗や動きは偶然だけれども、も…

マネジメント研究の目的

組織のマネジメントや職場での部下のマネジメントような、いわゆる「マネジメント」の研究は、いかなる目的、目標があるのだろうか。マネジメント分野の研究者は、何を目標に日々研究を進めているのだろうか。当然、学問であるから、なんらかの発見を得たり…