2012-01-01から1年間の記事一覧
福岡(2007)は、生命を「自己複製するシステム」であると定義したうえでそれに疑問を呈し、「生命とは動的平衡にある流れである」という考え方を展開する。これは、私たち生命体の身体はプラモデルのような静的なパーツから成り立っている分子機械ではなく、…
稲盛(2012)は、宇宙にはあらゆるものを生成発展させる摂理があり、それにかなった考え方や生き方をすれば、必ずうまくいくという説を唱える。 宇宙は一瞬たりとも現状のまま留まることなく、山川草木すべてが生成発展を続けている。素粒子は素粒子であってい…
澤田(2012)は、人生の90%以上は運に左右されているいってもよいくらいで、運はとても重要な要素であるとする。そして、運は自分ではどうしようもないことであり、天に任せるしかないと思いがちであるが、天が運んでくる運(天運)と同時に自分で運ぶ運が存在…
研究の出発点に位置するのが研究テーマの設定であるが、これは最も難しいプロセスかもしれない。いかなる研究テーマを選ぶかは、そこから生み出される研究がどれだけ価値があるのかを大きく規定するからである。例えば、つまらない研究テーマを選んでしまえ…
矢部(2007)は、目の前に生起する現実の中には、目をこらさないと見逃してしまう小さなシグナルが埋め込まれており、それを読むことが将来を洞察するのに決定的に重要だと説く。シグナルを感受するには研ぎ澄まされた五感(小さな感覚)が必要だというのであ…
トップマネジメントに論文を掲載することを目的として研究を行うのは本来の正しい研究姿勢とはいえないかもしれない。ただし、トップジャーナルに掲載される論文の多くが優れた研究であることを考えれば、一つの指針として有効だと思われる。 問題は、そのた…
チーム、グループ、集団力学は、社会心理学の研究領域に属します。 釘原直樹 2011「グループ・ダイナミックス --集団と群集の心理学」有斐閣 本間道子 2011「集団行動の心理学―ダイナミックな社会関係のなかで (セレクション社会心理学)」サイエンス社 山岸…
入門的でわかりやすい本を挙げておきます。 安田雪 2004「人脈づくりの科学 「人と人との関係」に隠された力を探る」日本経済新聞社 安田雪 2011「パーソナルネットワーク―人のつながりがもたらすもの (ワードマップ)」新曜社 稲葉陽二 2011「ソーシャル・キ…
これがベストな参考書というわけではありません。サーベイやアンケート調査の設計、実施、データの分析などについては類書がたくさんありますので、自分に合ったものを見つけるのがよいでしょう。ちなみに「ナカニシヤ出版」からは心理学系の書籍がたくさん…
文科系出身の人などの中に、もともと理詰めに考えることが苦手なゆえに論文作成において苦戦する人が多い。特徴としては、論文であるのに論理的な文章が書けない。例えば、論理が飛躍したりあっちにいったりこっちにいったりする。論旨に矛盾があったり辻褄…
佐藤(1969)の「推計学のすすめ」は、40年以上も前に書かれた新書ながら、社会科学でも必須の推測統計の部分を、なるべく数式をつかわず、分かりやすいかたちでその基本的な考え方を解説している。本書で扱っており、直観的な理解が可能になる概念は、仮説検…
プライベート・エグゼクティブ・コーチング 経営戦略、組織人事、業績、コンプライアンス等、経営者の日常はさまざまな悩みに満ち溢れているのに、それを相談する相手は社内にはいない、なぜならご自分が決定者であるから。 右か左かの決定に孤独感がある方…
谷川(2007)によれば、「構想力」とは「先をイメージし、見通す力」である。明確な将来像をイメージし、そこに至るまでの最善の道筋をつける。あるいは、現状を正確に把握したうえで、起こるであろうことを読み、将来どうなるかを予測する。これらを連動させ…
ミスがミスを呼ぶ状況、あるいは大きな流れに呑み込まれ、悪循環に陥るという状況はよくある。これに関し、羽生(2010)は、ツキや運というのは、個人のレベルだけでなく、組織、団体、国のレベル、時代のレベルでも存在し、たくさんの要素があるからこそ、一…
羽生(2010)は、一手一手が決断の連続でもある将棋の対局のなかでどのように考え、どのように物事をとらえているか、そして次の一手をいかに決断しているかについて、「直感」「読み」「大局観」の3つを駆使し、これらを組み合わせながら次の手を考えている…
羽生(2011)は、「ツキには多くの人々を魅了し、揺さぶり、惹きつける普遍的な要素がある」という。それを「魔力」と表現する人もいるだろうと述べる。だから、ツキについて考えたり、関わったり、試してみたりすることは、とても楽しく面白いことなのだとい…
吉田(2012)は、海外に行くと不思議なほど時間がゆったりと流れているのに気づくという。旅行や出張で、ぶらりと知らない道を走ってみると、なおさら、その豊かな時間を味わえる。それに対して、日本では時間の流れ方が性急で、落ち着きがなく、常にせき立て…
http://www.toyo.ac.jp/fba/keieironshu/pdf71/05_lee.pdf CO 効果は、製品のカントリー・オブ・オリジン情報(以後、CO 情報と略す)が顧客の購買意思決定に与える正負の有意な影響と定義できる。同効果については、1960年代後半から研究が始まり、以後国際マ…
石井(2010)は、長年マーケティングの研究をしていていつもそこに戻ってしまう言葉として「創造的適応(creative adaptation)を挙げている。創造は状況を作り出す活動だが、適応は状況に合わせて自らを変身させる行動であり、一見矛盾しているが、マーケティン…
モーニング編集部・朝日新聞社(編)(2011)では、自分の人生を見つめなおすというテーマで著名人のコメントが記載されている。そこには以下のような流れのイメージを用いた記述も見られる。 勢いという意味では、若いころのようにはいきません。上昇するピー…
川勝(2003)は、生きた知識は人間から超然としておらず、研究者各自の人生観が、意図するしないにかかわらず、学問からこぼれでて見えるのだという。もちろん、知識に裏付けされない情熱は無謀であり、情熱のない知識は空虚だという。 価値観、人生観、世界観…
羽田(2011)は、地球市民のための世界史を記述する言語について、英語の問題を取り上げ、「英語を鍛える」という視点を提供している。これは世界史に限らず、その他の学問における記述にも共通する要素を含んでいると考えられる。 羽田によれば、世界中のすべ…
藤田(2011)は、運と思われている事柄の大半が運ではないと指摘する。「運が良い」と思われている人の多くは、泥臭い努力を積み重ねて周りから運が良いと思われる状況を築いているという。成功の裏には努力の積み重ねが存在するため「運の良し悪し=努力の結…