2017-01-01から1年間の記事一覧

組織行動学におけるシナリオ実験の有効性

組織行動学の実証研究で主流なのは、サーベイ研究である。いわゆるアンケート調査である。サーベイ調査の大きな利点は、実際に組織で働いている人々を対象とするために、調査の妥当性が高いことである。一方、欠点は、実験のように因果関係を厳密に検証でき…

HARKing, p-hacking, asterisk-seekingを助長している学術界

物事の本質に迫るため、正しい研究を行い、正しい報告を行うことは研究者の使命である。しかしながら、経営学を含め、多くの学問で、そのような適切な研究のあり方が危機に陥っている。学術界の社会制度自体が、研究者による不適切な研究を助長しているとも…

理論論文の3つの文法とそれぞれの形式で優れた論文を執筆する秘訣とは

仮説検証型の数量的な実証研究などに比べ、新たな理論の構築や視点の提供を目的とする理論論文の場合、さまざまな論文形式が存在し、論文執筆のテンプレートやレシピのようなものは存在しない。むしろ、新たな理論やコンセプト、視点を提唱するための論文で…

理論論文の5つの構成要素とその使い方

経営学において最も優れた理論論文を掲載している雑誌のひとつが、Academy of Management Review(AMR))である。この雑誌から様々な革新的な理論が提唱されてきた。では、AMRに掲載されるような優れた理論論文はどのような特徴を持っているのだろうか。Lange …

知のパッケージ化、流通、共有

私たちは、物事を判断したり意思決定したりする場合には「考える」必要がある。より深く理解したり、根源的に考える場合には、より厳密に、論理的に考える必要がある。しかし、すべての事柄を、深く、根本的に、厳密に、論理的に考えられるほど私たちの能力…

統計分析で「p < .05」にこだわることが不適切な理由

経営学や心理学を始めとする多くの社会科学で仮説検証型の実証研究を行うとき、p値が重要な役割を果たしているように思える。とりわけ、「p アスタリスク「*」に着目することで研究の良し悪しを判断したりする。しかし、最近は、このような傾向が不適切であ…