宇宙の意志にあった生き方

稲盛(2012)は、宇宙にはあらゆるものを生成発展させる摂理があり、それにかなった考え方や生き方をすれば、必ずうまくいくという説を唱える。


宇宙は一瞬たりとも現状のまま留まることなく、山川草木すべてが生成発展を続けている。素粒子素粒子であっていいはずであるが、素粒子は原子に、原子は分子に、分子は高分子に、高分子は生命体になる。そして生命体は今も進化をやめたいという。


この、森羅万象すべてのものを進化発展させていく宇宙の流れと同調するかしないかで、人生や仕事の成否が決するのではないかと稲盛は考えるのである。この宇宙の流れと調和し、進化発展していくような考え方や生き方をとるならば、人生も事業も素晴らしい成果を残すだろうという。その考え方とは、キリスト教でいう「愛」、仏教でいう「慈悲」であり、言い換えれば、優しく思いやりに満ちたこことなのだという。