未来を読むための3つのポイント

佐々木(2011)は、未来学者のポール・サフォーが、未来を予測するにあたって念頭に置くべき3つの要素があると言っていると紹介している。


1つ目のポイントは、「コンシステンシー(不変性、恒常性)」である。過去から今に至るまで変わらないものはなにかに注目するということである。地理的条件や母国語などは昔も今も、将来も変わらず続いていくと考えられます。


2つ目のポイントは、「サイクル(循環)」である。歴史は過去と同じ形では繰り返さなくても、ある種のバイオリズムのようなものがある。このサイクル(循環)性に注目するのである。例えば、「日本の近現代史は40年ごとに絶頂とどん底を繰り返す」という説がその例である。


3つ目は、「ノベルティ(新規性)」である。過去の歴史においてこれまでなかったまったく新しい要素が誕生していることに注目するのである。インターネット、核兵器の誕生など、技術革新などによって新たなものが生まれることによって社会の様相が一変することがその例である。


これら3つの要素が絡まることによって未来が立ち現われると理解するならば、これら3つの要素に注目することが、未来を読み解く上での大きなヒントとなることであろう。