いのちの仕事で運命を健康にする

倉林(2004)は、運命には波があり、一時的に運命がよくなったとしても、いずれは下降していく。下降した運命は再び上昇していく。人はみな、この波に左右されていると言う。つまり、人生には良いときもあれば悪いときもあるということである。


大事なのは、運命の好転を望むことではなく、運命を健康にすることだと倉林は言う。身体で例えれば、体質の改善によって免疫力を高めることである。一言でいうと、運命の波に翻弄されない生き方を確立するということである。


そうなれば、運命の波があまり気にならなくなる。良いときもあれば悪いときもあると思えるし、大きなピンチや逆境に見舞われても、それに打ち勝つだけの勇気と希望が持てるようになる。その免疫力とは何かというと「私にはやるべきことがある」という「いのちの仕事」なのだと言う。不遇のときはエネルギーを充電しておけばよい。いのちの仕事をしていれば、使命感、充実感、満足感に浸れるため、多少のことがあっても動じなくなるのである。それは、運命の波に左右されない「生きがい」であり「幸福」なのである。