人生の潮の流れに乗る

いっさいの自然を支配する法則に、その一部である人間も支配されており、逃れることは決してできない。人間なんて、宇宙や自然のレベルからみるとちっぽけなものだからだ。春夏秋冬の季節の変化、雨雪風霜、昼と夜のサイクル、月の満ち欠けといった自然の働きに、人間は支配されているのであり、太刀打ちすることはできない。人間も自然の法則にしたがって死んでいくのであり、永遠に行き続けることはできない。


「気の張り」「気の緩み」も、自然の循環的な動きに左右される。これは毎日のサイクルもあるし、バイオリズムのような中長期的なサイクルもある。要するに、常に気の張った状態を保つことは不可能で、どこかで緩んでしまう、そして十分揺るんだ状態が続けば、また気が張ってくるといった繰り返しが、自然の法則に左右されているということだ。


気の張った状態で大事なことを行おうとするならば、自然法則にしたがって気が張ってくるタイミングをうまく用いることが肝要である。気が緩んでくるときに、無理して気を張ろうとしても難しいからだ。自然の働きをうまく利用し、気が張って、だんだんと力がみなぎってくるときにもっとも重要な仕事をし、気が緩んでくるときにうまく休息したりリラックスしたりできるように自分の活動を調整するのが賢明だ。


ちっぽけな自分をも支配している大自然の法則に逆らうことなく、うまく自然の法則に身をゆだねつつ、それをうまく利用することによって、大きなことを成し遂げるようにしたいものである。