松井証券


語録
http://www.matsui.co.jp/about_matsui/matsui/sayings/


経営で一番大事なのは時代観や歴史観を持つこと
http://www.president-vision.com/index.php?state=backnumber&action=view&id=132

「この会社を僕に継がせて下さい」と言った時に彼が言った言葉があります。それは、「おやんなさいよ。でもつまんないよ」と。それでもいいならどうぞお願いしますという、これだけですね。あんまりないんじゃないですかこういう例は。

証券も銀行も保険も、ないしはその他もろもろについても規制産業と呼ばれるものがありますよね。証券会社はご存知の通り大蔵省の監督下にある規制業種だったので、官が全部シナリオを作り仕組みも作って管理していたんです。

そうすると社長がやることがないんですよ。そういう規制産業では大体において協会というものがあります。業界団体ですね。ここで全てが決まります。お互いに社長同士「ちゃん」で呼び合うんですね。競争相手という意識は全くなくて仲間なんです。

やることはみんなで飲み会とか一緒に旅行するとか、そんなことばかり。つまり経営者でありながら自分の思うようには何もできない。だからつまんないんです。

もう一つは当然そういう環境なので、例えば役員でも、考える必要が無いから何にも考えないんです。だから彼らといろいろと議論するようなこともないですしね。まあ、つまんないという事はこういう事かと、その後本当に実感しました。よくも40年間こんなのに耐えてきたなぁと思いましたよ。

伸ばそうという意識よりも「こいつ等に本当の商売の姿とはどういうものか、現実の世界を見せつけてやる」と思ったんです。こんなことで商売やっているとは言わせないぞと。世の中甘く見るのもいい加減にしろと。目にものを見せてやるぞと。こういう意地ですね。