報酬設計とインセンティブ強度原理・モニタリング強度原理


インセンティブ強度原理とは、最適なインセンティブの強度は次の4つの要因に依存するというもの。それらは、(1)追加的努力がもたらす利益の増分(努力の辛さを超える報酬が期待されること)、(2)期待されている行動に対する評価の正確さ(業績および業績評価の誤差のなさ)、(3)エージェントのリスク許容度(リスク・誤差を嫌う度合い)、(4)エージェントのインセンティブに対する反応の強度(インセンティブの度合いに応じて行動を変えることができる自由度)である。


モニタリング強度原理とは、エージェントが受け取る給与の業績に対する依存度を高めようとする意図があるなら、業績測定をより注意深く行なうほうがよいというものである。業績測定(モニタリング)に費用をかければ、測定誤差が小さくなると仮定するならば、モニタリングに費用をかける場合は、インセンティブ強度(例えば努力の増分に対する利益の増分の度合い)は小さくてもよいが、モニタリングに費用をかけない場合は、強いインセンティブ強度が必要となる。


http://www.rikkyo.ne.jp/~z3000268/journalsd/no3/no3_thesis5.html
http://www.shakai-gijutsu.com/ronbun3/p021-030.pdf