日経就職ナビ編集部が人気企業ランキング上位100社に対して「採用選考をする際に何を重視しているのかという質問をしたところ、トップは「コミュニケーション能力」で、「行動力」「熱意」が続いた。さらに、協調性、論理的思考能力、信頼性、と続く。
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ここで問題にしたいのは、いわゆる学術的研究において、入社後に好業績をあげるのに貢献する要素の順番とは異なるということだ。学術的には、知的能力がもっとも業績との相関が高い。性格的要素は、知的能力に比べると業績との相関は低い。
ということは「採用選考で重視される項目」は、いったい何を意味しているのか、がポイントとなってくる。それは、入社後に活躍する人材の要件を意味しているのか、それとも、入社試験において面接官に好かれる要件を意味しているのか。もし後者が正しく、前者が間違っているとするならば、少なからず問題はある。例えば、情熱的で行動力があり、社交的（コミュニケーションが円滑）だが、あまり賢くない（頭が良くない）人は、面接官には好かれ、内定も獲得できるだろうが、本人は入社後どれだけ活躍できるのだろうか。企業にとって都合の良い兵隊として終わってしまうことにならないか。もしそうなら、それは本人にとってほんとうに幸せなのだろうか。
