麻雀卓は小宇宙

桜井(2008)は、麻雀は流れを読むことが勝負を左右すると言う。流れの性質、その強弱や大小を見取って勝負していくのである。たとえば大きな波と小さな波、強い風と弱い風があるように、麻雀も満貫、ハネ満というような大きな点数がどんどん出る「荒れ場」と、誰がいくら頑張っても小さな手しか動かない「小場」があると言う。


小場の時には大きな手で上がろうとしても無理で、小場という全体観をとらえて小場の時には小場の上がり方をすればよい。荒れ場の時には逆に小さい手で逃げて早めに上がってしまってはダメである。荒れ場ではちょっと頑張って手を崩していけば、もっと大きな手に変更できるのに、目先の手で上がろうとして負けてしまうことが多く、小場なのに欲張って大きな手をつくろうとすると、場にすくわれてツキを失うことが多いのだと言う。


麻雀には東南西北という方向があるが、東南西北は麻雀という場に自然をつくり出し、それによって流れが円く循環するのだと言う。つまり、麻雀卓には宇宙がそのままに反映されており、そこで自然と同じ法則が立つのは必然のことなのだと桜井は言う。