「飛躍」が感動を呼ぶ

「飛躍」は、お客さんなどの受け手から見れば「意外性」であるが、学術論文にしても、ある事柄から別の事柄へ、いきなり飛躍しているようであって、実はその2つが論理的につながっている。意外な2つを結びつけることが文章力でもあり、意外な2つが実は論理的に緊密につながっていることを示してみせることで「あっぱれ!」「なるほど!」という読者の感動を呼ぶ。


「飛躍」のある学術論文や、「飛躍」する商品が世に受けるのである。飛躍のある商品のケースとしては、ipodの登場時が挙げられる。PCに使うハードディスクをオーディオプレーヤーとすることはその頃ではまさに「飛躍」であったが、その飛躍が新たな商品機能と魅力を生み出した。古い例で言えばウォークマンも同じような飛躍である。家で楽しむステレオを持ち運ぶというコンセプト。これは当時でいれば、普通の人では思いつかない飛躍であった。


うまく飛躍を作り出し、その飛躍をうまくつなげることができるか。これが、ビジネスに限らず、学術においても良い論文を書くためのポイントでもあるだろう。