上昇気流に身を任せて人脈の時空を超える

岡島(2008)は、人脈のレイヤーを上げるにあたっての上昇気流の重要性を説く。自分自身のタグをつくり、キャラ立ちをし、実績というコンテンツを磨き、仲間を増やして自分情報を流通させることによって「準備万端」な状態にしておくと、思いがけないタイミングで「チャンスが到来」することがある。これが上昇気流であり、上昇気流が来たときに、それを逃さないでうまく乗れれば、自分をワンランク上の活動ステージである「人脈レイヤー」に一気に連れて行ってもらえる。ワンランク上の人脈レイヤーは、現在の人脈レイヤーとは不連続の位置に存在しているので、上昇気流によってその断層を超えて一気に到達することが必要なのである。

上昇気流は、一度吹き始めたからといって、持続するとう保証はありません。しばらく吹き続けることもあれば、ごく一瞬だけという可能性もあります。ですから、気流を感じたときには、与えられたその瞬間に反応しなければ駄目なのです(p211)。

岡島(2008)によれば、上昇気流が吹いているかどうかは「今までやれそうにもなかった仕事に挑戦できそうなとき」「これまで会えそうにもない人と話をするチャンスが生まれたとき」などであり「人脈モテ期」でもある。この時期には、ワンランク上の活躍のステージ(舞台)に続く扉が開かれている瞬間である。そのときに大切なのが「相手に自分の身を任せられるか」である。


相手に自分の身を任せるとは、自分を抜擢してくれた人が用意した「舞台」にとにかく上がり、そこで求められる役割に徹し、自分が持っているものをすべて出し切ることによって最後までやりぬくことである。この積み重ねをしていくことによって次のチャンスが巡ってくるのである。つまり、チャンスをくれた相手に「身を任せて」そこで自分の実力を出し切ることである。