運と縁の法則2

坂井(2008)は、人生に起きる様々なことは自分が蒔いたプラスとマイナスの種が育った結果であると説く。

1回失敗した時に「しまった」と思って、あわてて間違った手を打つことによって本当に駄目になります。そのような時は正しく物事が見えません。冷静だった時だったら絶対にしなかったようなばかなことを平気でしてしまいます。・・・うんと上手くいっていない時に一番大事なことは、ひとまずその状態を安定させることです。底なし沼と同じで上手くいっていないときはそこから出ようともがけばもがくほど深みにはまってしまいます(坂井 2008:82)。

ツイていない時の基本は変えることです。ツイていなければいないほど、大きく変える必要があります。・・・ツイていないということは何かが間違ってリズムや判断力がおかしくなっている状態です(坂井 2008:85)。

ツイていない時と反対に、ツイている時の基本は変えないことです。・・・この時(いろいろなことが上手く回っていると感じられる時)に一番大事なのは悪い種を蒔かないようにすることです。上手くいっているときに傲慢になったり人を見下したりすると、その分だけマイナスが出てきてしまいます。・・・ツイている時の基本は変えないことですが、絶好調の時には、その次を考えておかねばなりません(坂井 2008:88-93)。

運は波ですから、当然上がり下がりがあります。では上昇すればするほど良いかというと必ずしもそうではありません。あまりにも急激な上昇はさまざまなことが追いつかず、かえって将来の急降下の原因となってしまうことがあります。・・・運は波で上昇と下降があります。急激に上昇すると、どうしてもオーバーシュートして本来の運より高いところまで行ってしまいます。そうなると本来の運よりも低いところまで落ちることになります(坂井 2008:105-107)。

実は一言で運と言われているものはいろいろな運の波が合成されたものです。・・・大きな時代の波がある時は、個人の波はその波に翻弄されてしまいます。場合によっては個人でいくら頑張っても時代の波に逆らえないことすらあり得ます。・・・でも、一番大きく影響するのが自分個人の運です(坂井 2008:125)。