構想力2

われわれビジネスマンにとって精緻な知識や情報は必ずしも必要ではない。歴史の流れや世界情勢を、鳥瞰図的に眺める「癖」さえ身につけておけばよいのではないだろうか。・・・鳥瞰する時の「眼」を養うことが、併せて重要である(西浦 2004:101)。

変化ばかりを追いかけつづけると、私たちは、「根無し草」になりかねない。自分は誰だったのかを見失ってしまう。・・・また、拠り所を持たずに「漂流する」傾向は、どうやら政治や経済の世界においてだけでなく、文化・芸術の世界においてもあるようだ(西浦 2004:127)。

メモ

世の中の「大きな流れ」をつかみ、目先の変化、表面的な変化に眼を奪われないようにするべきである。そういった表面的な変化の背後にある、本質的な流れをつかむ必要がある。そのためには、鳥瞰的な眼で物事を眺めると同時に、そういった眼を養う必要がある。
大きな流れには、あるいはこれから起こる変化や方向性については、すでに現在においてその兆しがあるはずである。その兆しを見つけ出すことが未来に向けた流れを読むには重要である。小さい兆しの集合体がそのうち無視できないほどのまとまった勢力となり、それが大きな流れを決定づけていくのであろう。