時流よりも原則


船井幸雄のいま知らせたいこと(2005年11月)
http://funaiyukio.com/funa_ima/index.asp?dno=200511013

名門ゴルフ場、一流ホテル、銀行や流通業などの有名企業が、続々と「ローンスター」や「リップルウッド」だけでなく、「ゴールドマン・サックス」「サーベラス」「カーライト」などの傘下になりつつあり、日本人の社長が引っぱる会社でも、去年から「ライブドア」や「楽天」の動きが注目されている。
 これらを経営という面でみると、これは「時流」といえよう。この時流は、私には危険な現象にみえる。


私が1970年ごろ、まだ船井総研を創業したころにつくった経営語録の一つに、「企業経営というのは、時流か原則という二つのポイントで考えればいい。時流に合うことをやると原則に反しても経営体は伸びつづけるし、原則に合うことをやると時流に反しても伸びつづける」というコトバ(ルール)がある。
 いまから考えると、バカなことを言ったものだと思う。
 「時流」などは短期間の現象で、浮き草のようなものと考えてよく、世の中は「原則」で動いており、「時流にとらわれるのは、ほどほどにしておいた方がよい」のがいまでは、分るからである。

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ともかく、今回ここでいいたいのは、時流も大事だが、時流よりも、より大事なのは原則であるということ、これは経営だけでなく人生というか、人間として生きていくうえでもっとも大事な守らねばならないことだと言いたいのである。
 しかも「原則」も、なるべく大きな原則の方が大事である。