易の理法・原理原則


易の最も大事なものは、陰陽相対(待)性原理、すなわち宇宙、人生を通ずる創造である。これによって、無限に存在を進行させていく、これを中という。


中とは、非常に行動的、創造的で、相対しつつ相待って無限に矛盾を統一して進歩向上していく働きである。その無限の進行が易である。


陰とは、統一含蓄であり、分かれるものを結び、うちに蓄える。陽とは、分化発展であり、発現するものである。この両性が相待ってはじめて堅実な創造活動がある。(分化と統合)。


陽は、意欲、欲望で、外に向って発するもの。外向的、男性的である。陰は、省みて、無駄や危険を省く。反省的であり内省的であり、引っ込み思案であり、女性的である。欲望と反省の調和がちょうどよくとれたのが円満な人格である。人間の性能でいえば、理知と情緒と、欲望と反省といった陰陽相対である。

参考文献

易と人生哲学