理論構築の方法

インタビュー・対話に基づく理論構築の特徴

  • 客観的だとは言えない→客観主義のスタンスをとらない研究で行なう
  • 当事者の社会の1次的構成に基づいた、研究者による2次的構成である→構築された理論の質や実用性などについて何が言えるのか
  • 実況を観察しながらの発見や理論構築というよりは、過去を振り返りながら行なうインタビューや対話に基づく
    • 過去を振り返るという意味での内容の信憑性、記憶のいたずら
    • 過去を振り返るからこそ深まる内省、反省、そこから生まれる示唆、整理、セオリー
    • 理論の内容に含まれるものは、現実そのものというよりも、それをどう解釈するか、構成するか、整理するかという側面がある。よって、過去の実践を振り返ることによって紡ぎだされる言明にも大きな意味はある
    • 暗黙知形式知化ともとらえられよう。
    • リアリティの描写や記述というよりは、知の創造過程であるともいえる。そのような知は、実践に有意義な洞察をもたらすと考えられるものである。そういう意味で実践的であると解釈もできよう(それをどう検証するのかについては難しいところがあるが)。

メタファーに基づく理論構築

  • メタファーが、直接研究しにくい研究対象と類似性を有している、あるいは研究対象を理解するのに有用な要素ないしは洞察を与える要素を有しているという前提に基づいて理論構築がなされる
  • メタファーの研究対象への投射、メタファーと研究対象との比較、などを通じて、新しい知が生み出される(理論が生まれる、導出される、構築される)。
  • 構築された理論やモデルがどれだけ妥当性を持っているかをなんらかのかたちで検証(もしくは論証)する必要性