死生観

人生、楽しめるうちに楽しみなさい。寄り道、回り道もおおいに結構。他人を気にせずマイペースを貫け。会社や仕事に振り回されるな。やりたいことは先延ばしするな。いつ死んでもいいように悔いのない生活を!

私の人生観は、いつ死んでもいいように悔いのない生活を送る、ということである。どういうことかと言えば、「ああ、あの時こうしていればよかった」「あれをやり残した」ということを死の瞬間に考えなくてもいいような生き方をする、ということである。つまり、先送りをしない。やらなくてはならないと思ったことはやるし、将来後悔するかもしれないことはやらない。

人生、寄り道結構ではないか。回り道が実は近道だったてこともあるのだ。わき道の楽しさだって、悪くない。わき道に入ることによってはじめて見えてくる景色だってあるのだ。そういうことをすべてやっても、人生にはじゅうぶん時間があり、最後は同じか、あるいはもっといいところまで行き着くことだってあるのだ。少なくとも、死ぬ最後の瞬間に後悔しないですむ。「ああ、おれの人生なんだったのか?」と言うかわりに、「悔いはない。おれは自分で選んだ人生を生きた」と言えるだけで幸せではないか。

私が息子たちに強調したのは、「自分に対する責任、家族に対する責任、社会に対する責任、日本人として日本という国に対する責任----この四つの責任だけは常に自覚していろ。あとは自分の好きなことをやれ、自分の人生は自分で決めろ」ということだ。