組織管理(阪大院) 

Week10: 質問票データの分析

Week10の質問票では、教科書にもあったリーダーメンバー交換理論に関連する、LMX-MDMという尺度を使いました。
リーダーメンバー交換理論は、リーダーと部下は日常において社会的な交換関係にあり、その関係は部下によって異なる(よって、リーダーの率いる集団は、内集団と外集団に分かれやすい)というものでした。


今回測定しているLMX-MDM尺度は、リーダーとメンバーとの社会的交換は多次元的(さまざまな交換関係にある)という仮定のもと、4つの次元の交換関係を測定しています。それは、1)愛情(お互いに好意を持ち合っているか)、2)忠誠(お互いが信頼しあっているか)、3)貢献(お互いが貢献しあっているか)、4)尊敬(お互いが尊敬しあっているか)というものです。


もっとも、今回の測定では、あくまで部下の立場から見た視点なので、本来であれば、リーダーから見ても部下から見ても、リーダーとメンバーの社会的交換関係の程度については合意が得られるであろうということが前提となっています。


ちなみに、サンプル数が少ないせいもあって、実際のデータではきれいに4因子にはまとまりませんでした。4)尊敬が独立した因子としてきれいに抽出され、のこりの3因子は組合わさった1つの因子として認識されました。