運のマネジメント

松永(2010)は、「運」を「管理する」ラックマネジメント(運の管理学)を提唱・実践している。運の管理学は、中国古典が教える「幸福な成功者」になるための5つの要素に基づいている。それは「身の程を知る」「天の時」「地の利」「人の知」「実力を高める」である。


人は本来、自然法則に則った生き方をしていれば、健康で幸福な人生を送ることができるようになっているので「自らの生を自然法則の管理下におく」ことが大切なのだと言う。このような視点からいうと「風水」は、環境を整えることで人の心や身体を自然法則と調和させ、人生を豊かにするための体系的な環境科学だと言えるという。


松永は、運をよくする行動と習慣としての例を挙げている。たとえば「素晴らしい人との出会い」に投資する。財脈、運脈、徳脈を運んでくれる人脈を作る。財脈でいれば「自分の年収の3倍以上ある人」とつきあう。運脈でいえば、自分に情熱の炎を点火してくれる人と出会う。徳脈でいえば、自分の精神性を高めてくれる人をさがす。


そして、風水環境科学に基づいて環境を変える。部屋をきれいにし、モノを30%減らしてすっきりさせる。神社やお寺など「よい気」の流れる環境に出かける。考え方や行動をポジティブなものに変える。人の心を動かす仕事をする、などを紹介している。