キャリア選択につながる流れ

外資系プロフェッショナルの転職特集 > 外資系トップインタビュー Vol.4
御立 尚資氏
http://nikkei.hi-ho.ne.jp/issc0801/p11_2.html

留学している間から、来ないか、とお声がけをいただいていた企業が何社かありました。実はそこにはBCGは入っていなかったんですけどね。BCGは自分で加えて、いくつかの会社と比較して。みんなそれぞれいいところがあったんです。でも、BCGが一番、出てくる人間のタイプがバラバラだった。大企業の組織感もまったくなかった。よくいえば自由。悪くいえばいい加減。そしてやんちゃ。大企業の中で、本社部門みたいなところを長くやった自分のような立場で次に行くならここだな、と思いました。


 でも、やっぱり悩みました。転職を決断できたのは結局、勢いだったんじゃないかと思う。人生って、ほんの何回かですが、偶然も重なって流れがどんどんやってきて、その流れが抗せないような圧倒的な力になってくることがあるんです。どっちがいいかって頭で考えても、誰にもわからない。こうなると、感覚で決めるしかない。私は相談されるとよく言うんですが、人生をずっと振り返ってみて、この流れに乗るのが今までの流れに即しているか捉えて、嫌な感じがしなかったらゴーだし、なんかちょっと違うなと思えばやめればいい、と。私の場合も、友人の死や仕事の変化、上司が変わったとか、いろんな流れがあって。いろんなものが背中を押していく。そんな力が、加わったと思うんです。