自然システムモデル

スコットによる定義

  • 組織は、定義された目標を達成するための手段以上のものである。組織は、基本的には、特定の状況のもとで、適応し、生存しようとする社会集団である。
    • 生存が第1の組織目標
    • 規範的構造による統制・予測どおりに事は進まない
    • 成員が個人特有の考え方、期待、思惑を組織に持ち込む、心理社会的ニーズを持つ。

マートンによる官僚制の逆機能(過剰同調と目標の転移)

  • 組織階層のトップにより組織に対してコントロールの要求
  • 官僚制が機能するために、行動についての信頼性重視→規則の数の増加
  • 成員は、規則遵守のみに専心→組織信頼性の向上
  • 目標の転移(手段としての規則遵守がそれ自体、目的化する)と同調過剰(成員が自己防衛のために規則遵守を行う)→行動の硬直化
  • 顧客ニーズへの対応の困難化、顧客の不平・不満の増大
  • 組織成員の自己防衛の必要性、組織を防衛しようとする行動
  • 顧客利益よりも組織(集団)利益の優先、規則の増加、問題の増大

グルドナーの官僚制逆機能

  • 官僚制の一般的・非個人的な規則や規則→監督者と部下の権力関係を隠蔽
  • 監督者と部下の緊張緩和、能率の向上
  • さらなる官僚制規則の使用の強化
  • 規則の無関心維持機能により能率の停滞
  • 上率向上のために監督者による部下のモニタリング増加
  • 監督者と部下の緊張の権力関係の顕在化、緊張の増大
  • 緊張低減のため、さらなる規則の使用が強化

セルズニックのモデル

  • 権限委譲が制度化
  • 部門化、組織の下位単位間の利害関係の分岐
  • 組織全体目標よりも部門目標優先(内面化)
  • 下位単位間の紛争増加、組織全体にとって最善策を見失う

ミヘルスの寡頭制の鉄則

  • 組織は、少数の指導者と多数の追随者に、完全に分離する。
  • 民主主義における寡頭制の形成は、すべての組織に必然的に生まれる傾向
    • 組織の規模と複雑性→全ての成員が平等に参加する意思決定は不可能
    • 大衆を代表する指導者の必要性、階層化と指揮命令系統→組織の官僚制化
    • 組織上層部の能力の優位性、一般成員の心理的依存→少数への権力集中
    • 指導者が組織上層部に留まり、閉鎖的エリート層
    • 指導者内部では、組織の維持それ自体が目的化→保守的な組織

クロジェのモデル

  • 非個人的規則の発達
  • 意思決定の集権化
  • 階層分離と個人に対する集団圧力
  • 平行権力関係の発達

バーナードの協働システム

  • 組織は、相互に意思を伝達できる人々がおり、それらの人々は行為を貢献しようとする意欲をもって、共通目的の達成をめざすときに、成立する
    • 協働(貢献)意欲、共通目的、伝達お3要素が相互依存関係にあるシステム
  • 組織が存続するためには、有効性または能率のいずれかが必要である

パーソンズによる組織構造

  • 技術 < 管理 < 制度 の階層的連結