プロジェクトマネジメントテクニック

プログラムマネジメントオフィス(PMO)

PMOは、各部門から集められた情報を把握し、全体を見ながらプロジェクトの集合体である「プログラム」をマネジメントしていく。個々のプロジェクトには、プロジェクトを新たに作る、止める、人を増やす、人を減らす、といった判断があるので、それぞれの判断がプログラム全体にどのような影響を及ぼすのかを検討し、判断する。


PMOを実施するために、PMO内部に役割を明確に分けた担当者を置く。情報を受け付けるヘルプデスク、情報を整理するアーカイバー、プロジェクトをプランニングするプランナー、課題事項の優先順位を決めるコントローラー、個別の課題解決のサポートをするエージェント、そしてステークホルダー分析やコミュニケーション計画の作成、実行を行なうコミュニケーションといった具合である。

コックピットマネジメント

例えば数千といった複数のプロジェクトからなるプログラム全体の数多くのタスクにいちいち目を光らせるのではなく、問題が起きたところにだけ、手を打つやり方が、コックピットマネジメントである。
そのために、各部門を縦軸に、プロジェクトのタスクテーマを横軸にとった表を作り、タスクの状況を一元管理できるようにする。各部門のそれぞれのタスクテーマについて、進捗、課題の状況を、部門から一定の頻度で報告してもらう。その際に用いるのが「信号機」である。
順調なら青色、課題ありなら黄色、かなり問題な場合は赤、とあたかも信号機のように、表を色づける。これで、現在の全体状況、部門の状況、タスクの状況が一目でわかる。青色ならそのまま部門に進めてもらう。黄色や赤色ならPMOが早めに手を打っていく。

文献

金巻龍一・丸山洋・河合隆信「企業統合」日経BP