ディスカッション・クエスチョン

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第2章

日本においては、世代間で仕事や人生に関する価値観はどう異なっているだろうか。海外においてはどうだろうか。日本と他国の文化や価値観はどう違うだろうか。これらの価値観の違いは、企業が今後ますますグローバル化していくなかで、組織のマネジメントにどのような影響を及ぼすだろうか。


企業経営を実践していくにあたって、従業員の満足を高めることが大切であるということは、あたりまえのように思われる。しかし、本当にそうだろうか。従業員は全体的に満足しているのに、業績が上がらないということはないのだろうか。もしそういうケースがあるとすれば、経営者として、あるいは管理職として、どうしたらよいだろうか。


教科書で学んだような「態度」と「行動」の関係についてのメカニズムを、実際に組織や人材のマネジメントにどう生かしていくか

第3章

多くの企業で、採用選考に筆記試験が用いられ、適性検査が課される。そこには性格検査が含まれていることが多いが、採用選考で性格検査を行うことは望ましい人材を獲得するうえで本当に有効なのか。採用選考で性格検査を用いる場合の問題点はどこか。問題がある場合、どう改善すべきか。


人間の感情は扱いづらく、感情をマネジメントするということは不可能のようにも思われる。しかし、優れた組織やチームを見てみると、メンバー全員が特定の感情のもとで一体化しているがゆえに、強い場合がある。このような集合的な感情を、競争力や利益に結びつく資本という意味で「エモーショナル・キャピタル(感情資本)」と名づけるならば、企業の感情資本を充実させるためにはどうすればよいだろうか。

第4章

戦後、日本経済は急成長を遂げ、日本企業は国際的にも非常に高い競争力を維持していた。日本企業の強さを支えてきた一因として、日本企業で働く従業員のモチベーションの高さが挙げられるであろう。とりわけ日本企業の経営は、日本的経営とか日本的雇用慣行と言われるように、人材マネジメントにおいても他国とは異なる特徴を持っていたといえる。では、なぜ日本企業は従業員の高いモチベーションを維持することができたのであろうか。そして、現在および今後の日本企業は、同じような仕組みで従業員のモチベーションを高めることができるのだろうか。


世の中には、社員が元気いっぱいで、職場が活気に満ち溢れているような企業がある一方で、社員全体に覇気がなく、全体に沈んだ感じの企業もある。これはモチベーションの問題と大きくかかわっているが、この違いはいったいどこから生じるのだろうか。自分が経営者や経営幹部であるならば、職場全体を活性化するためにどんなことを行うか。また、元気いっぱいの職場ではモチベーション問題はまったくないと言えるだろうか。

第5章

以前、多くの企業で「目標管理制度」というものが導入された。これは、目標を設定することによって、従業員のモチベーションを高め、業績を向上させようとする試みである。しかし、この目標管理制度は実際に導入すると、運用が形骸化し、うまく機能しないという状況が多く発声する。それはなぜだろうか。どうすれば、目標管理制度を通じて従業員のモチベーションが向上するだろうか。


日本企業の賃金や昇進の仕組みは、長らく年功序列的であるといわれてきた。しかし、1990年後半から、成果主義という考え方が普及し、賃金や昇進などを、年功ではなく成果に応じて行うように変更する企業が続出した。当初、成果主義は、従業員のモチベーションを高める上でも理想的な仕組みであると考える人が多かった。しかし、ふたを開けてみると、成果主義は失敗であったと考える人が増えてきた。なぜ、日本企業では成果主義人事の試みがうまくいなかかったといえるのだろうか。

第6章

経営は、サイエンスではなくアートだといわれることがある。意思決定に関していえば「アート」という言葉が含んでいるのは、合理的意思決定ではなく、勘、直観、感覚が大切だということである。この考え方は本当に正しいだろうか。経営者として、あるいは管理職として、適切な意思決定を行っていくためには、私たちは何をすればよいのだろうか。


ビジネスや経営における問題解決に重要な要素が創造性(クリエイティビティ)である。創造性は、ビジネスそのもののイノベーション、新規事業開発、ひいては企業競争力に直結する要素でもある。では、私たちはどうすれば、クリエイティビティを高めることができるのだろうか。クリエイティビティを高めるための心構えやコツはあるのだろうか。また、創造的になれるように人に教えることはできるのだろうか。

第7章

近年はグローバル化が急速に進展している。その結果、企業の人員構成も多国籍となっていくなど、ダイバーシティが高まっていくことは必至である。そして、業務を一緒に行うグループも、メンバーがより多様化してくることが考えられる。では、グループのメンバーが多様化してくることは、経営上、いかほどのメリットがあるのだろうか。逆に、多様化することによるデメリットはないのだろうか。経営者もしくはマネジャーとして、多様なグループを管理するうえで必要な知識やスキルとはなんだろうか。


グループで意思決定することは、必ずしもよい結果をもたらすわけではない。しばしば、グループで意思決定をしたがゆえに、最悪の結果を生み出してしまうことさえある。このような難しさはどこから来るのだろうか。どうすれば、グループの良さを生かして優れた意思決定をすることができるようになるのか。

第8章

チーム運営がうまくいかない要因で多いのが、フリーライダー問題である。特定の個人のみがフリーライダーであるならばまだいいかもしれないが、チームメンバー全員が手抜きをはじめることによって、チーム全体の生産性が大幅に低下することがある。このような問題を避けるためには、どのようにしていけばよいか。とりわけ、自分がチームリーダーになる場合、もしくは、経営側として、チームメンバーを選定する場合にどのようなことに留意すればよいだろうか。


近年の情報技術の発展は著しく、SNSなどのサービスも増えてきている。それに伴い、柔軟な働き方も可能になってきており、在宅勤務や国境を越えた共同作業なども増えてきている。すなわち、これまで以上に「バーチャル・チーム」がビジネスや経営において重要になってくることが予想される、バーチャル・チームによる共同作用を成功させるためにはどのようなことに留意すればよいだろうか。

第10章

わが国は政治から会社経営にいたるまで、強力なリーダーシップが不足しているということが良く言われる。それはどうしてだろうか。企業にとって、とりわけトップマネジメントのリーダーシップはどれくらい重要だろうか。優れたトップマネジメント、優れたリーダーを育成していくためには、どうしていくことが必要だろうか。


仮にあなたが、組織において現場レベルの監督者からミドルマネジャー、シニアマネジャー、経営幹部、経営者と昇進していくとするならば、あなたのリーダーシップスタイルは変化させる必要があるだろうか。そうだとすれば、どのような変化が求められるだろうか。あなたは自分自身のリーダーシップを高めるために、明日から何か新しいことを始めるとするならば何をするか。

第11章

組織には政治がつきものだし、組織あるところに必ず政治があるといってもよい。あなたが比較的規模の大きな会社に入ったとするならば、そこで展開されている社内政治に、あなたはどういう方針や態度で関わっていくか。社内政治に巻き込まれたり、それによって憂き目にあったりしないように自分自身を防衛するためには、どのようなことを心がけていなければならないだろうか。あるいは、どのようなスキルを身につけることがあなた自身の身を守ることにつながるか。


組織には政治がつきものだとはいっても、社員がそのことばかりにうつつを抜かすようでは、企業競争力は低下し、経営破たんに陥りかねない。あなたが経営者であるならば、過度な社内政治を防止し、社員の政治的な行動をゼロにするとまではいかなくとも、それをうまく利用して企業業績を高める方向に導くためにはどうすればよいだろうか。

第12章

日本人は交渉下手であるために、国際社会でも活躍できないということが言われるが、それは本当だろうか。本当だとすれば、それはどうしてか。個人の、もしくは組織全体の交渉力を高めるには、そのような教育ないしは訓練が必要だろうか。そもそも、優れた交渉とはいったいどのようなものを指すのであり、どうすればそれが実現するのだろうか。


日本人は、どちらかというと表向きはコンフリクトを避けるように行動しているように見える。とはいえ、組織内においては非常にたちの悪いコンフリクトが存在しているようなケースもある。日本人もしくは日本の組織におけるコンフリクトおよびコンフリクトハンドリングの様相は、海外の組織のそれらと比べてどのような特徴があるだろうか。コンフリクトに関連する諸問題を解決するために、組織としてとりうる対策にはどのようなものがあるだろうか。

第13章

部署の統廃合や、業務変革などを伴う組織構造の変更については、とりわけ教科書的な理解では、経営戦略や、事業構造や組織機能に大きな焦点が置かれ、人事的な視点、従業員の視点にはあまり焦点が置かれないが、現実の組織構造の変革についてはどうであろうか。組織構造の変革にあたって、変更に伴ってなんらかの影響をうける従業員の立場をどう考慮すべきか。

第14章

組織文化は、企業競争力において重要な役割を果たすといわれることが多い。しかし、そもそも組織文化をマネジメントすることができるのだろうか。できるとすれば、企業競争力に結びつく組織文化を創っていくためには、どうすればよいのだろうか。

第15章

今後、グローバル化や技術進歩がさらに進展していく中で、過去に日本の競争力を支えてきたといえる日本的な人材マネジメント(雇用慣行)は、今後、どのように変化していくべきなのだろうか。現在において人材マネジメント上の大きな問題、課題は何だろうか。それをどう解決していけばよいのだろうか。