勝負づよさ

訳者の言葉より

成功できる人と成功できない人の「決定的な差」はどこにあるのか---。それは「逆境にあって動じない力」「失敗を"勝ちぐせ"に変える力」があるか否かにかかっているというのが、この本のテーマである。
・・・私は、成功の"勝ちパターン"とは、「自分の持つ"得意技"を結集して錐のように突き刺す」というイメージを持っている。
・・・武術や身体技法の世界では、「柔軟性」はとても大切である。・・・そこで、成功を手に入れる近道として、この柔軟性を「技化」することをお勧めしたい。強風(逆境)にあたってもポキッと折れることなく、軽く受け流せる柔軟性を身につけるのだ。
日本文化は元来、柔軟性を重視する文化だと私は考えている。・・・こうした柔軟性は「とらわれない」「こだわりをそぎ落とす」という禅の考えにも通じている。
・・・人生が続くかぎり、実験的精神を発揮して「トライ・アンド・エラー」を繰り返し、勝ちぐせをつけ、実績を積み上げていく。この過程を楽しめる人こそ真の成功者なのである(斎藤 2006:12-18)。