変化の時代を悠々生きる(多湖輝著)

人間、誰もが水の流れのなかで生きているようなものだ。人が逆境のとき、不遇だと感じるのは、その水の流れのなかに埋没してしまっているときだ。もうどうにもならないと思ったとき、人は水の流れに巻き込まれてしまう。その先になにかあるさ、と思い、考えをめぐらせることができれば、人間は逆境のなかにも活路を見い出すことができる。

メッセージ
  • 身動きできなくなっているなら、まず常識を疑う。
  • 水は目に見えるがはっきりとした形をもたない。・・・状況に応じていかようにでも流れていくし、形を変えていく。
  • 状況に合わせて、流れる水のようにしなやかに考えることで、頭は柔らかくなる。
  • 「水のロジック」こそ、めまぐるしく変わる”いま”を悠々生きるコツである。
  • ただ、流されるだけでなく、流されながら、次に何が起こるか考えている。
  • どこに行くつくとも知れない流れのなかに、自分の存在をまるごと委ねてしまうと、アイデンティティの拡散が起こってしまう。
  • あっちの言い分にも一理ある、こっちの言い分にも一理あるというふうに振舞いながら、そのなかで自分が本当に肌で感じることだけを頼りに判断することで、どちらにも呑み込まれない生き方ができる。
  • 本番を意識しながら動く。いざというときに自分の力を十分に発揮する。
  • 自分の核はしっかり持ちながらも、自由自在に環境に合わせていく。
  • 30パーセントは、いかなることが起こっても変化に対応できるように、余力を残す。
  • 脇道があったら迷わず行ってみる。
  • 流れる水の上で、船を次々と乗り換えるにはかなり熟練した技が必要である。それより、1つの安定した母船をもって、そこを拠点として行動したほうがいい。
  • 流れを読んで車線変更すれば、どんな逆境も受け流せる。