垂直統合


http://www.jcipo.org/shiryou/seizougyo.html

従来の日本の製造業の特徴である、同一グループや同一地域内で展開された、「垂直統合モデル」を考えてみましょう。
 日本の製造業の特徴は、製造メーカー(特に最終消費財メーカー)は、従来、品質の安定性に不安がある「外部との取引コスト」の極力減らす観点と、新製品を部品メーカーと一緒に開発することによる「開発コスト(含む期間)」のミニマム化等を考慮して、自社グループ内で内製化して製造することに意を注いできたといわれています。「ケイレツ」といわれたのがその代表例です。

モジュラー化を進展させた背景をもう少し詳しくみていきます。第一には、技術的な面から考えると、製品の「デジタル化」があるといえます。その最たるものがエレクトロニクス商品です。又、第二に企業戦略面から考えてみますと、消費者における自分の所有する製品の仕様が他人のものと同じであることにより、他人とネットワークを形成することが可能となり、このことによって、より多くの便益を得ることが出来るという、「ネットワークの外部性」の高い製品に対するニーズの高まりです。その代表は、携帯電話やパソコンによるメールの交換です。つまり、特注部品のみで構成された独自の新商品であっても、他社の製品との互換性がない場合には売れないということです。そこで、市場で大きく流布している「事実上の標準」(デファクト・スタンダード)で使っている材料・部品を使って(自社グループに拘泥せず)組立・加工するという、「オープン・モジュラー型生産方式」になっていきます


http://www.jri.co.jp/consul/cluster/data/ict/bizplus_9.htm

NTT、東電、日立のようなわが国を代表する企業では、最近、変革の動きがようやく見えてきたものの、伝統的に垂直統合型モデルを堅持してきた。一方、米国では、元HPのCEOヤングによる大統領産業競争力委員会報告の発表以降、統合化の形態を水平型に転じた。デルやシスコシステムズなどがその代表格である。