水平分業

「今こそ水平分業より垂直統合を」---NECエレクトロニクスの戸坂社長
http://japan.cnet.com/news/tech/story/0,2000047674,20061328,00.htm

IDMIntegrated Device Manufacturer)モデルとは、半導体の設計から製造まで全てを自社で行うビジネスモデルのこと。


・・・現在製造プロセスは90nmが主流となってきており、今後も微細化が進むほど、1つのLSI上に様々な機能を集積するのが難しくなる。そこで、設計から量産までのあらゆるパラメータを社内で共有し、最適化を図れるIDMモデルが有効だというのだ。「IDMの強みは全体最適で問題を解決できることにある」(戸坂氏)
IDMであればプロセス開発からデバイスやライブラリの開発、回路設計、量産化までを全てSCMでつなぐことで、信頼性の高い製品を安定的に、しかも短いリードタイムで供給できると戸坂氏は語った

垂直統合型」のメリットと言えば、なんと言っても仕様化〜量産まで一括して1つの半導体メーカーが開発を行う事による安心感でしょう。信頼性に対する保証やクレーム対応は勿論の事、1社で全開発ステージを行っている事によりトータルにおけるTAT調整も可能です。
開発費にしても、量産時のサンプル単価と相殺する事により抑える事も出来るでしょう。(出来ない場合もありますが・・。)
では、デメリットは? 多くの場合、量産時における数量条件がつきます。
量産を行うかどうか不明な半導体の開発を依頼する事は、かなり難しいと思われます。
・・・
「水平分業型」のメリットは、自由度につきます。半導体開発を行うにあたり、オンデマンドで希望する開発ステージの企業を選ぶ事が出来ます。現在は、各開発ステージに多くの企業が存在しますので、競合により費用を抑える事も可能でしょう。
また、少量生産や試作までの半導体開発対応に前向きな企業も多いようです。研究開発や開発の1ステップとしての半導体開発に適していると言えるでしょう。
では、デメリットは何でしょう? 「水平分業型」は、各ステージ(一部の場合もありますが・・)にそれぞれの企業が存在し、複数の企業が係わり合いながらトータルとしての半導体開発を行うので、全体を通してのコーディネートの複雑化や不具合発生時やクレーム発生時に責任の所在が不明確になりやすい傾向にあります。