キャリアの戦略的発想

戦略的ということの意味

  1. 戦略的という言葉は通常「短期よりも中長期」にかかわって使われる。目先のことばかり考えている人を、戦略的な人とはいわない。
  2. 「後手後手でなく先手」ということが重要である。
  3. 先手を打つためにはビジョンや使命や目標が必要である。
  4. メリハリをつけ選択するということが、戦略的であるか否かの分かれ目である。
  5. メリハリをつけ選択するといっても、そこに「自然な流れ」をつくるのが戦略的な取り組みの特徴である。

榊原(2004:197-198)

長いキャリアには必ずいくつかの転機があり、変化の節目があるが、それを乗り越え、しかもなおかつ流れの全体を自然なものにすることが重要であり、そのためにこそキャリアデザインが必要なのだ。
・・・なぜ自然な流れに見えるか。転機に際して、それまでの自分を否定したり廃棄したりするのではなく、むしろ肯定的に振り返って転機に対処しているからではあるまいか。


中長期的な視点から、できれば先手を打つことが肝要である。そのためにはビジョンや使命や目標や夢がなければならない。ことに当たって、メリハリをつけ選択的に取り組む必要がある。キャリア転機は大きな変化の節目であるが、それを乗り越えながらも、全体としての推移が自然な流れになっていることも重要である。

榊原(2004:199-200)