イノベート・ジャパン(人事編)


野村ホールディングス取締役会長 氏家純一 氏

国際化の流れの中で、市場統合が進んでいる。そこでは商品・サービスはもちろん、生産要素も流動化する。この動きに対応して、日本は産業構造を変える必要がある。目標は、日本が最も得意とする生産の核となる技術分野に、世界の有形の資本と人的資本を重点投入し、圧倒的に強い企業に再生することだ。
http://www.nikkei.co.jp/innovate/theme4_1.html


キヤノン株式会社代表取締役社長 御手洗冨士夫

企業の実体は社員である。従って経営の基本は人づくりである。そのためには、従来の平等主義や年功序列を廃して、「公平」をスタンダードにおいた、実力主義による教育が大事である。文化・風土は国ごとに異なり、形式的な経営の仕組みの良しあしを単に比較するのは不毛な行為だ。社会的合理性にあったそれぞれの最適な手法を採用すべきだろう
http://www.nikkei.co.jp/innovate/theme3_2.html


キヤノン株式会社代表取締役社長 御手洗冨士夫

 今こそ日本人に求められているのは、日本の文化や伝統などへの深い理解を持つことである。国際化とは無国籍化ではない。人も企業も、多様な価値観を理解し、その国に適合できることが国際化である。企業はよって立つ社会条件の下でもっとも合理的で企業価値を高められる経営を進めるべきである。
http://www.nikkei.co.jp/innovate/theme13_1.html


野村ホールディングス株式会社 取締役会長 氏家純一 氏

日本が持っている最大の資源はずっと変わらない。明治以来の高い教育に裏打ちされた人的資本である。それを蓄積することが今後も重要で、基本的なインフラはしっかりしている。ただ、この20年ほど少し観念に流れて、各段階で基礎を反復訓練する教育をおろそかにしてきた感がある。改善が急務といえよう。
http://www.nikkei.co.jp/innovate/theme2_4.html


野村ホールディングス 社長 古賀 信行氏

人を「創る」というが、何より大切なのは個人の意思であり、意欲である。企業は個人の主体性に基づいて、得意領域を築ける環境を整備することが重要だ。今は、既存のものの再生産ではなく、新しいものの創造が求められており、それを実現するのは専門領域を持つスペシャリストである。野村はその環境づくりに取り組んでいる。
http://www.nikkei.co.jp/innovate2004/theme9_1.html


キヤノン 社長 御手洗 冨士夫氏

経営者の責任は企業価値を上げることである。そして、企業の実力は社員の実力の集合体だ。終身雇用を前提とした生涯教育によって社員の質を高める。自己を律する精神的なバックボーンを持ち、順法性を身につけた社員を育てることが、企業のコンピタンスになり、コーポレートガバナンスにつながる。
http://www.nikkei.co.jp/innovate2004/theme9_2.html


東海旅客鉄道 会長 葛西 敬之氏

「人を創る」ポイントは、謙虚に学び、現実を直視して自由に考え、責任を持って行動する人間を育てることだ。行動は自分を超える価値に奉仕する心を内包するものでなければならないが、戦後の教育は功利主義へ偏り、公の精神を失わせてきた。21世紀の教育は、そこを見直すところからスタートすべきだ。
http://www.nikkei.co.jp/innovate2004/theme9_4.html


トヨタ自動車 社長 張 富士夫氏

モノづくりは人づくりと言う。人をつくるためには先人の技能やノウハウだけでなく、モノづくりの精神を伝えることが大切だ。製造業だけでなく、人の知恵や工夫、創造性はすべての企業の競争力の源泉であり、無限の付加価値を生む社会の財産である。経営者は人材の育成に誠心誠意取り組まねばならない。
http://www.nikkei.co.jp/innovate2004/theme9_5.html


トヨタ自動車 社長 張 富士夫氏

モノづくりは日本の文化である。モノづくりへの尊敬とプライドが製造業に脈々と生き続け、製品の品質と顧客満足を高めてきた。その精神はトヨタでは「改善」活動として受け継がれている。今後は新たな技術開発に取り組み、失敗してもノウハウとして蓄積していくことが製造資本主義の深化につながる。
http://www.nikkei.co.jp/innovate/theme1_5.html