自分で風を起こしてその風に乗れ

重茂(2002)によれば、運をつかむ人とつかめない人を分ける違いは「常にポジティブな考え方をしているかどうか」「他人を大切にしているかどうか」「行動に移す勇気があるかどうか」である。

もし現状に不満があったり、自分の生き方に疑問を感じているなら、自ら風を起こすことを考えてみてください。チャンスは寝ていては来てくれません。
無風状態で凧を揚げるとき、自分で走って風を起こします。
飛行機も自らが猛スピードで走って浮力を獲得します。
・・・動けば風が起きます。そうすると、新しい発想が生まれたり、思いがけないチャンスが巡ってくるものです(重茂2002:16-17)。

若いときというのは、人生の助走期間だと私は思います。例えば、三段跳びやハイジャンプ、棒高飛びを考えてみてください。助走のところでだんだんスピードをつけていき、最後の踏み切るときに溜めた力を一気に出します。
人生はスポーツと違い、エネルギーを長期間持続する必要がありますが、基礎体力はこの助走期間に貯えておかなくてはなりません(重茂2002:76)。

「始まりはすべて小さい」という格言があります。大河の流れが山奥の岩からしみ出た一滴の水から始まるように、どんな大問題も、その始まりは小さな小さな出来事から出発しています(重茂2002:142)。・・・
物事が順調に運んでいるとき、得てして慢心になったり、安心して油断ができるものです。
昔から「逆境のときに成功のチャンスが生まれ、順調なときに失敗の芽が育つ」といわれるのは、このことを指しています(重茂2002:190)

数字が苦手という人は少なくありません。しかし数字は、物事の変化や流れ、あるいは問題点を発見するためには、とても良い手がかりになるもので、数字に強くなることは一つ大きな能力を手に入れたのと同じです(重茂2002:150)。

たとえば仕事がうまくいっていないとき、「自分の仕事はうまくいっている」と考えるには無理があります。・・・ここで私がお勧めしたい秘策があります。それは「今はだめだが、良くなりつつある」と考えるのです(重茂2002:198)。

不運に見舞われると、落ち込んでますます不運を呼ぶような考え方や行動をしてしまいがちです。そうならないためには・・・1、何でも良いほうへ考える、2、良いと思ったことは続ける、3、人に倍する努力を怠らない、4、自分は運が良いと思う、5、すべてに感謝の気持ちを持つ、