兆しの重要性

12月といえば、冬になったばかり。これから1月、2月と厳しい寒さが待っている。つまり、どんどんと冬が厳しくなっていく。しかし、実は冬至は12月下旬である。冬至において日照時間が最低になり、冬至をすぎるとどんどんと日が長くなっていくのだ。


つまり、これから冬が厳しくなっていくという中においても、冬が終わりを告げ、やがて春になっていくという兆しが、日が長くなっていくという現象によって、すでに現われているのである。そして、もっとも冬の厳しい1月や2月では、すでに日がどんどんと長くなっており、春に近づいていることがはっきりしてくる。もっともどん底の状態というのは、実はよくなる兆しがすでに芽生えているのであって、最高潮に達している状態においては、すでに悪化の兆しが芽生えているのである。


そう考えると、陰陽のアイコンはそれを見事に象徴している。物事が頂点に達したときにすでに変化の兆しを含んでいる。何かが頂点に達しているということは、兆しレベルではすでに下降が始まっていることを意味する。絶好調ということは、すでに不調の種が芽を出しつつある状態だということである。絶不調もしくはどん底ということは、好調の兆しが芽生えてきたということでもあるのだ。