わずかな兆しから将来を察知する

易経には「時の変化の原理原則」が書かれている。陰陽説を根本として、すべての事象は春夏秋冬、日月のめぐりのように自然の摂理に従い変化する。つまり、あらゆる事象に通ずる栄枯盛衰の変化の道理を説いている。あらゆる「時」について研究した、「時の専門書」でもある。自然の摂理から導き出される論理を繰り返し語る易経を学べば、ものごとの全体の成り行きである大局を見通し、時の本質を見抜く洞察力となり、わずかな兆しで将来を察する直観力に発展する(竹村 2005)。