専門職制度


「専門職」と「管理職」はどちらの給与が高い?/Tech総研
http://www.rcc.co.jp/release/2006/0613.htm

「専門職は、上級の技術者という位置付け。一般職→主任職の後、管理職か専門職を選択する。その後“匠”として認定されると定年がなくなるが、今のところそれに該当する人は出ていない」 (システム開発・32歳)
・ 「いろいろな分野にカテゴリ分けされており自己申請もしくは推薦により審査後認定される。期間は3年」 (システム開発・38歳)
・ 「公的機関の資格を取得し、ある一定の社内研修および業務に携わり、面接と社内試験をパスした人」 (ネットワーク設計・29歳)

エンジニアのなかには管理職になって現場を離れるよりも、特定の分野の専門的な技術や能力を磨き続けながら、その研究・開発の実績で評価を上げていきたいと考える人も増えている。「研究・開発をずっと続けられる環境を求めて」ということが転職理由になる場合もある。「上は管理職→役員への道だけ」という単線的な処遇管理が、実はエンジニアのモチベーションを損ない、ときには優秀な人材の社外流出を招きかねないという現状があるのだ。

 その萌芽はすでに1960年代からあるが、多くは「職能資格制度の一環で、技術系についていえば昇進時のポスト不足を解消するための便宜的な方策だったようだ」というのは、リクルート・ワークス研究所の豊田義博・主任研究員だ。
「とはいえ、近年はエンジニア個人がもつ優れたナレッジ(知識)を組織的にも活用するために、新たな処遇制度を導入し、それを専門職制度とかプロフェッショナル人事制度などと呼ぶ企業も増えています。例えばIT業界におけるプロジェクト・マネジャーなどは、従来の管理職ではなくプロデューサー型の専門職に近いもの。職制として固定したものではないにしても、プロジェクトの成果に応じた給与を支払うようにすれば、従来の賃金テーブルでは評価が難しいエンジニアをきちんと処遇できるようになります。抜きんでた技術や知識をもつ高度な技術者をフェローとして遇したり、高度な発明・特許などにスポット的に報酬を与えたりするのもその一環といえます」(豊田氏)

管理職と比べたときの格差はどうだろうか。総じて「専門職のほうが管理職より給与額が高い」と回答したのは全体の13%にすぎなかった。「同じくらい」が31%、反対に「管理職のほうが専門職より給与額が高い」という人が45%いた。