パラグライダーを楽しむ

若者に交じり“鳥人”気分

2005年6月14日 日経新聞夕刊(関西版)

「空を飛びたい」。子供心に抱いたあこがれを、最も自然に実現できるのがパラグライダーだ。うまく風に乗って上昇すれば、高度数百メートルをゆったりと飛び回れる。高度な技術や体力はなくとも、きちんとした準備と心構えがあれば熟年でも十分に楽しめる。・・・パラグライダーの妙味は風という自然の力を生かし、より高く、より長く、空に挑戦する点にある。・・・「足を離して飛ぶ瞬間までの緊張、飛んでいる時のリラックス、そして着地する時の緊張。精神的にメリハリがある」と絶賛。自分のペースで練習を続けている。

風の動きは1日と同じ日はなく、風向き次第で飛行距離や方向は大きく変わる。上昇気流をうまくつかまえたり、予期せぬ方向に飛ばされたり──。同じ場所でも飛ぶごとに感覚は異なる。・・・5段階あるパラグライダーの技能証で一番上のクロスカントリーを4年目に取得し、指導員の資格も持つ植松さんでも「風を読むのが一番難しい」。まる1日、風を待って飛ばずに帰ることもあり、長く楽しむためには「あきらめる勇気」も必要だと話す。

http://www.nikkei.co.jp/kansai/elderly/27121-frame.html