2007ヒューマンリソース・マネジメント

コース概要

本コースの目的は、ヒューマンリソース・マネジメント(Human Resource Management: HRM)の基本的なフレームワークやコンセプトを概観しながら、実務家志望の受講生には、どのようなHRMを実践することが、企業の成功につながるのか、そして研究者志望の受講生には、経営の実践に寄与する今後HRMの研究課題としてはどのようなものがあるかを考える機会を与えることである。本コースでは、実務的にも役立つ内容を目指すが、アカデミックな視点、リサーチ的な視点も重視する。研究による成果の蓄積を通じた知識体系を、実務の世界と対比させることによって当該分野の理解を深めることを重視する。また、欧米で行なわれるHRMと、わが国で伝統的に行なわれてきたHRMの対比を通じて、今後のわが国に望ましいHRMとは何か、もしくはグローバルにみて望ましいHRMにとは何かついて考える機会も提供する。

テキスト

Noe, Hollenbeck, Gerhart & Wright. Fundamentals of Human Resource Management. 2nd ed., McGraw-Hill, 2007. (大学生協にておよそ半額で入手可能。コピーによる著作権侵害は避けること)

輪読形式

受講者の人数によるが、各週において、1名〜数名の担当者を決める。その担当者は、責任をもって該当するトピックについて準備を行ない、当日は発表(レクチャー)およびディスカッション・リーダーとしての役割を担う。当日の担当者ではない受講生も、必ず事前に該当するトピックについて予習を行ない、クラスにおけるディスカッションに備えてくること。

発表の方法

当日の担当者は、テキストの与えられた箇所について、わかりやすくレクチャーを行なうことが求められる。方法は、ハンドアウト、パワーポイントなど何を利用してもよい。また、担当しているトピックが、現実の経営やHRMの実践とどう関わっているのかについて、できるだけ現実のケースを紹介しながら解説を行なうことが求められる。さらに、クラスでどのような議論をしたいか、ディスカッション・クエスチョンを考えてくる(テキストの章末を活用すること)。よって、担当者の準備は、テキストを読んで理解する以上の作業を伴う。なお、テキストは欧米のスタンダードなHRMを扱っているため、わが国のHRMとの対比もあわせてクラスで紹介することも期待される。

ホームワーク(毎週)

http://www.mhhe.com/noefund2e/ を訪れ、該当する章の選択式クイズに回答する(何回トライしてもよい)。結果を、自分自身および講義用メールアドレスに送信する(自分自身に届いたほうは証拠として保管しておく)。決して、携帯電話システム用のメールアドレスに誤送信しないこと(サーバーに負荷がかかるため)。また、ホームワークに準じた内容で、メル勉を用いたクイズを、学期中数回実施する予定。

成績評価

通常点(50%):少なくとも学期中1回は担当する発表の内容、普段のクラスにおける発言などの貢献度、ホームワークの提出、クイズなどのクラス活動への参加


持ち帰り試験(50%):本講義の最終週に論述式の試験問題が複数題発表される。それを各自持ち帰り、1週間程度で解答を作成の上、提出する。試験の準備としては、テキストの各章の中身を理解するとともに、章末にある基礎・応用問題に取り組むのがよい。また、クラスディスカッションで生じた重要な論点も試験内容となりうる。