原尻(2007)は、プレゼンテーションにおいて、場がダレてきたときや、場の空気を変えたいときには、「沈黙」を入れてみることを推奨している。例えば、上を向いた考え込む演技をする。チェンジ・オブ・ペースといって、「アクシデントが入ると一瞬場が緊張し、ペースが変わる」。それを意図的に演出するのが「間のハック」である。ただし、毎回使えるというわけではない。
まさに「沈黙は金なり」である。間や沈黙だけでなく、なんらかのアクシデントを活用することによって、場の流れを変えるというテクニックだ。だらけた雰囲気になってきたとき、緊張感がなくなってきたときというのは、えてしてペースがゆっくりと単調になってしまっている場合が多い。したがって、そんなときに、緊張感を場に再び呼び戻すことによってペースを変えるテクニックなのである。