創造性を高める、クリエイティブになる

クリエイティブな人はよくひらめくというが、ひらめきというのはその問題を持続的に考えていて、それが積み重なり、どこかでポンと爆発するようなものだ。考えに考え抜いて堂々巡りをし、嫌になりかけたころにやってくるといえるかもしれない。


金出(2004)に言わせれば「ほとんどの創造は、真似に付加価値をつけたものである」となる。創造性とは無から有を生み出す魔法ではなく、最初は同じもの(真似)だが、それになにを付加するか、それを昇華させるレベルが高いかどうかが勝負の岐路といえる。


また、野村(2008)によれば、独創的なテーマを設定したければ、「チャップリンのステッキ」を探せばよい。チャップリンの道具立てはほとんどが使い古された喜劇の代物だったのだが、1つだけ違っていたのは、チャップリンの持つステッキで、あの一本のステッキこそ、いままで見たことのないコメディアンが出現したと観客に印象づけた。つまり、ありきたりのテーマであっても、そこに「チャップリンのステッキ」のようなものを加えることによって「それまでくすんでいた色合いががらりと変わって、鮮やかな印象をもたらす(読者にはそれが「独創」と受け取られる)」ことになる(野村 2008)。