http://www.itmedia.co.jp/survey/articles/0408/09/news001.html
組織群とは、存続のために必要な資源が似ている組織のグループを指しており、具体的には、労働組合、ビール製造会社、半導体メーカー、自動車会社、新聞社といった組織の集団が挙げられます。
・・・組織郡の形成に関する共通の傾向とは、(1)組織群の密度は、ある一定のレベルまでは時間とともに上昇していくが、(2)ある一定のレベルからは次第に下降していき、(3)最終的にはいわゆる寡占状態となり均衡が発生する、というものです。労働組合の場合でも、新聞社の場合でも、それらの組織群の歴史が始まってからしばらくの間は組織の数が増えていくのですが、徐々に増加スピードが落ち、そして、今度は組織の数が減っていく、というわけです。
この理論では、組織群の発声と形成には2つの異なる力が働いている、と仮定しています。1つ目の力は、組織郡が持つ社会における市民権、社会的信用、社会からの認知度、許容度を意味するレジティマシー(legitimacy)です。・・・もう1つの力とは、競争です。競争は、2つ以上の社会的個体が共通の、もしくは似通った資源の獲得にその存続を依存しているときに発生します。・・・組織群の場合、社会が提供できる資源の絶対量には限界があると考えられるため、密度がより高くなればなるほど競争の度合いが高くなっていきます。
・・・(1)密度が低いときは、組織が増えることによって、その組織群に対する社会的信用・認知が高まり、新たな組織の参入、設立が増えていく(社会的信用の強さ>競争)、(2)しかしながら、ある一定のレベルの密度を越えると(これをキャリング・キャパシティー、許容可能点と呼びます)、社会的信用の正の影響よりも競争による負の影響が大きくなり、競争が組織群内の密度低減をもたらしていく(社会的信用の強さ<競争)、と解説するのです