気量は器量に通ず

早島(2004)は、「あいつにはかなわないな」と、腹の底から思わせられるのは、その人がもっている「気量」が大きいためで、「気量」は「器量」に通じるものだと言う。早島は、その他にも「気」に関するさまざまな説を紹介している。


例えば、川でボートが転覆したときに、あわててジタバタすると船底に体がくっついてしまって助からないが、暴れないで体を縮めていると落ちた勢いで水面に浮き上がれるというたとえを用いて、逆境やピンチに追い込まれたときにはジタバタせず覚悟を決めて底まで沈むことの有効性を説く。体を縮めることは、ばねを縮めてパワーをたくわえることだから、あとで力いっぱいエネルギーを出すための「気」を蓄えることに他ならないという。


また、気の流れも、金の流れも、すべて自然にとどこおりなく流れるのが良いのだという。