場からの発想

日本人的な発想とは「場からの発想」です。自分の置かれた場がどんな雰囲気か、それを敏感に感じ取って、それに合わせていろいろ考えていくのが日本人の得意技です。・・・「場からの発想」の根っこには、日本語という言語の特徴があります。日本語はよく言われるように主語を明示せず、状況とか場を描写していく言語だからです。・・・日本語では、個人という主語を明示せずに、あいまいにしておいて、そのかわりに「状況や場」を描写することが多いようです。・・・日本語を使う人は、状況や場から発想するのが言語的にも自然なのではないでしょうか。
ヤマモト(2006:218)

コメント

状況や場から出発するということは、そこにおける流れを読むというところから出発するということであるとも解釈できるだろう。流れを読むとは、五感を通じて場の雰囲気を感じとるということとも共通する部分がある。

文献

キャメル・ヤマモト (2006)「鷲の人、龍の人、桜の人 米中日のビジネス行動原理 集英社新書