人生は相場だ

中島(2002)は、中国古典の名作「菜根譚」の次の一節を紹介している。

地位はあまり上がらないほうがよい。昇りつめると陥穽が待ちうけている。
才能はほどほどに発揮したほうがよい。出し尽くすと、あとが続かなくなる。
立派な行いも、ほどほどにしたほうがよい。やり過ぎると、かえって非難中傷にさらされる

また、勝海舟の「氷川話」の次の一節もあわせて紹介している。

相場は高いときもあれば、低いときもある。上がり下がりするのが相場だ。人間は相場だよ。
・・・(中略)・・・
相場が下がりはじめたと思ったら引っ込んで静かにしておれ。そのときにじたばたあわてるな。いずれまた潮が満ちてくる。相場というものは必ず上がり下がりするものだから、それに抵抗してはならんのだ。