経大イブニングスクール・レポート指導


本論文指導においては、与えられた課題についての論文を作成することによって単位取得とする。論文作成の途中で、電子メールを通じた指導を行なう。


論文課題:次の2つのテーマから1つを選んで論文を作成する。書式は問わないが、目安として、6000字〜8000字程度。これを超えてもよい。論文提出締切は、平成18年1月31日とする。基本的に個別指導とするので、論文の書き方、内容、その他、質問やアドバイスが必要な場合は、電子メールにて知らせること。基本的には、論文の完成までに、1〜2回、電子メールを通じて論文の添削指導を行なう。

課題1:わたしのキャリア・ストーリー

この課題の目的は、自分自身のキャリアについて深く洞察し、今後に生かしていくことである。自分がキャリアの転換期にいるときは、自分がどのように歩んできて、いまどういった転換点にあり、どこに向かっていくのかを「物語として語ってみる、書き綴ってみる」のは自分自身を理解しなおすのに有効であると思われる。

課題内容

自分のこれまでのキャリア、そしてこれから起こりうるキャリアのシナリオについて、自分を主人公とするドラマ仕立てで記述する。ただし、ドラマ仕立てといっても、内容はすべて事実に基づいたものである(将来のシナリオは別)。


自分のキャリアの物語をドラマ仕立てに仕上げるということは、それは読者のために書くということを意味している。つまり、それを読む人がひきつけられるような、面白いと思うような、もしくはわくわくする、感動する、勇気付けられるようなものに仕上げるということである。


なぜそうするかというと、あなたも後になってひとりの読者としてその物語を読み直すならば、あなた自身を外側の立場から理解することが可能になるだけでなく、他の読者と同様に、あなた自身が自分のキャリアにわくわくし、感動し、そして将来にむけて勇気づけられることにつながるからである。

作成にあたって参考になる雑誌論文

共感を生み出す「自分史」を語れ
キャリア転換を成功させるコミュニケーション術

  • ハーミニア・イバーラ INSEAD 教授
  • ケント・ラインバック ライター

http://www.dhbr.net/magazine/article/200511_a02.html

課題2:ビジネスケース・ライティング

この課題の目的は、経営組織論Ⅰで、ディスカッションに用いられたビジネス・ケースのようなものを実際に作成するという作業を通じて、現実のビジネスやマネジメントにおいて起こりうる問題を、理論的に分析、整理し、わかりやすく記述する訓練を行なうことにある。とりわけ、経営組織論Ⅰで学んだトピック、もしくは他の科目で学んだトピックを、ビジネス・ケースに絡ませることによって、当該分野の深い理解と、実践への応用力を身につけることを狙いとしている。

課題内容

経営組織論Ⅰの講義で使用したいくつかのビジネス・ケース(エーザイ、ソニーなど)を見本として、同様のビジネス・ケースを、自分が実際に働いていた企業や組織、もしくは世間一般に良く知られている企業や組織における経営上の問題をテーマとして作成する。

自分が働いていた企業や組織における出来事などを題材にする場合、必ずしも実名を使う必要はなく、会社名や登場人物を仮名にしてもよい。

ビジネス・ケースを作成するにあたっては、おおむね以下のステップを踏むのがよい。

  1. 大まかなテーマの設定(例、組織におけるモチベーション・マネジメントの問題)
  2. ケースを通じて学んでほしい内容、ディスカッションさせたい内容、実践への含意などの考察と決定
  3. 記述対象となる組織、部署、登場人物などの整理
  4. ケースとして記述する文脈や場面設定、おおまかなシナリオの設定
  5. ケースを作成するための基礎的なデータの収集。世間的に知られている企業であれば、新聞、雑誌記事や書籍、もしくは働いている知人からのデータ収集。自分の経験を題材にする場合は、それの整理とメモの作成、事実を確かめるための若干のインタビュー調査など
  6. ケースの執筆
  7. 追加的な情報収集とケースの加筆修正
  8. 完成と校正
作成にあたって参考となる情報

http://d.hatena.ne.jp/sekiguchizemi/20051101